ゴーストタイプポケモンの考察(妄想)3

 こんにちは。とぱあず(https://twitter.com/topaaaaaaaaz)です。

 お久しぶりなんてもんじゃないですね前回から1年くらい経ってます。気づいたらポケモンSVのDLCを目前としてるような状況です。

 パルデアで追加されたポケモンも見ていきたいし図鑑説明も増えて気になることだらけなんですが、元はと言えばこの考察(妄想)は大学の卒論執筆から逃避するために始めたことなので、社会人となった今では思考能力もモチベーションも失せてしまっているんですね…

 まあとりあえずは、去年書きためたストックがあるので、それを推敲して茶を濁していこうと思います。チャデスだけにね(上手くない)!今回はジョウト編ということで、ムウマを見ていきますよ~

 

 手法として、ポケモンの設定・特徴のソースには図鑑説明と生息地を用います(ポケモンwiki様 https://wiki.ポケモン.com/wiki を活用させていただきました)。図鑑説明は読みやすくするために平仮名表記がなかったバージョンも全文漢字に書き起こし、空白を除きました。

 また、原作ゲームや公式から発表された情報を優先的に論拠としますが、参考までにメディアミックス作品の解釈を用いることもあります。

 なお、この考察(妄想)は2022年8月当時のものなので、ソード・シールドまでの情報を元にしています。

 

No.200 ムウマ(夜泣きポケモン

・生息地 

カントー)帰らずの穴 

ジョウト)シロガネ山、断崖の洞窟、サファリゾーン 

ホウエン)114番道路、115番道路 

シンオウ)ハクタイの森、ロストタワー 

(イッシュ)豊穣の社 

(アローラ)ハウオリ霊園、ポニの花園

 

・考察 

 

・第2世代で登場した唯一のゴーストタイプであり、初のゴースト単タイプのポケモン。ゴース族とは異なりかわいらしい見た目であるが、当時は進化形も存在せず殿堂入り後のシロガネ山にしか生息しなかったためジムリーダー・マツバの手持ちにも入ることのなかった、やや不遇気味のポケモンだった。リメイク作品であるハートゴールドソウルシルバーでは新たに追加されたマップの断崖の洞窟やサファリゾーンにも登場するようになり、殿堂入り前にも出会えるようになった。

 

(ルビー・サファイア・エメラルド、オメガルビーアルファサファイア )

すすり泣くような鳴き声で怖がらせる。相手の怖がる心を赤い玉で吸収して栄養にしているらしい。 

(プラチナ、ブラック・ホワイト、ブラック2・ホワイト2 )

真夜中人を驚かせては怖がる心を集めて自分のエネルギーにしているポケモン 

(ウルトラサン)

驚かせることが生きがい。首の赤い玉に耳をあてると中から悲鳴が聞こえてくるぞ。 

・主な生息地は山や洞窟、森など自然の暗がりが多い。人を驚かせることが生きがいであり、怖がり怯える感情を吸い取って首に提げている赤い玉に溜めており、それを自分の生命エネルギーに換えている。

 

(銀、ファイアレッドソウルシルバー )

いきなり後ろ髪に噛みつき引っ張っては人の驚く姿を見て喜んでいる。 

(クリスタル )

人の驚く様子が大好きで突然現れたり泣き叫ぶような声を出す。 

(ウルトラムーン )

人が泣き叫ぶ声を真似てみんなをおびえさせ喜ぶ。肝が据わった相手は苦手。 

・人を驚かせる手段には突然姿を現す、人のすすり泣く声や泣き叫ぶような声を出す、後ろ髪に噛みつくなどが記述されているがその他にもいろんな方法があるようで、練習を欠かさないという健気な習性が窺える。また肝が据わった人間や図太い人間は驚かしにくいため苦手であるなど、見た目相応の幼げのある一面も持つ。

・このように、図鑑説明文からもわかるようにゴース族と比較すると全体的に恐ろしさが緩和したイメージがある。これは偶然なのか、それともカントーを舞台とする作品から3年経った世界線ジョウトを舞台とする作品では以前述べたような「人間のゴーストタイプに対する得体の知れなさ、恐ろしさ」といった認識の変化が反映されているのだろうか。

 

・上記のように、ムウマはその行動目的や自分のエネルギー源についての記述は多いが、ゴースやゲンガーのようにどのようにして生まれたポケモンなのかを考察する材料が乏しい。そこで、現時点で私が考え得る「ゴーストタイプポケモンの生まれ方、由来」についてまとめておこうと思う。

・第一に、人間やポケモンの死霊及びその魂が別の物質に宿った「憑依説」、第二に、死体や生体、無機物が転じてポケモンになる「変化(へんげ)説」。ガス状ポケモンであるゴースやゴーストは「憑依説」、人間の成れの果てという記述があるゲンガーは「変化説」に該当する。

・そして第三の説が「無垢の魂説」である。これは、生前の執着や自我を失った行き場のない魂があの世に集められ、ポケモンとして新たな生を受ける、という考えである。ムウマはこれに該当するのではないか。

・物質的モチーフのない洗練された見た目や、図鑑説明から読み取れる幼げのある性格は生前の特定の対象に対する執着や恨みを感じさせない。驚かしたいという欲望も生理的欲求に直結するため、生命維持のためだけに活動するムウマは、先に述べたどちらの説にも当てはまらないように思える。

 

カントージョウトの中間に位置するシロガネ山に生息するムウマは金銀にて初登場したが、前作のリメイク作品であるファイアレッドリーフグリーンではナナシマに登場する。この地域はカントー地方に属するが激しい海流によって本土から遠く隔たった地であり、ジョウト地方で初めて確認されたポケモンも一部生息するという独自の生態系を持つ。

ムウマのナナシマでの生息地は5の島から水の迷路を抜け、ゴージャスリゾートを越えた先にある帰らずの穴である。ここは特殊なダンジョンであり、四方に入り口がある正方形の小部屋のみで構成されている。岩の数に対応した時計の針の方向に進まないと入り口に戻されるという仕組みになっている。

 

・ここと似た仕組みのダンジョンに、シンオウ地方の戻りの洞窟がある。このダンジョンも正方形の部屋のみで構成されていて、30回出入りする間に柱の部屋を3回通ることで最奥部に辿り着けるが、来た道を戻れば入り口に戻される仕組みになっている。また洞窟内部がキリに覆われている点も共通している(ただしカントー地方には霧払いの秘伝技が存在せず、その因果か帰らずの穴は進行を妨げるほど濃いものではない)。

・戻りの洞窟の最奥部には時空の概念が存在しない破れた世界への入り口があり、そこにギラティナが棲んでいる。ここはタウンマップでは「空間の捻れた洞窟」と記述されているため、入り口に戻されるというこのダンジョンに仕組みは破れた世界の影響を受けていると考えられる。とすれば、ムウマのいる帰らずの穴もまた破れた世界の影響を受けており、その入り口が存在しうる場所とは考えられないだろうか。

・なお破れた世界は元の世界の裏側に位置する掟破りの世界であるため、元の世界での地理や地方毎の文明といった要素はある程度無視できる。ゴーストタイプポケモンの中でのギラティナの位置づけや前回触れた「あの世」と破れた世界との関係については今後触れるつもりだが、帰らずの穴やムウマも関係しているのかもしれない。

 

 今回はこの辺にしときます。次回はジョウト地方の伝説にゴーストタイプを絡めて考えてみたいと思います。それではSVでジュペッタたちと戯れてきますね~

 

ポケモンタワーとロケット団、シルフスコープについての考察 

 いつもはゴーストタイプポケモン一匹一匹に焦点を当てているが、今回は趣向を変えて『ポケットモンスター』原作における、ゴーストポケモンが関連するイベントにスポットを当てて考えていく。今回はポケモンタワーについて。 

 

ポケモンのお墓がたくさん集まっている塔。毎日多くの人たちが供養のために訪れている。

(タウンマップより)

 

 ポケモンタワーはカントー地方シオンタウンにある、ポケモンたちの墓地(二世代、四世代ではラジオ塔)である。似たような施設にシンオウ地方のロストタワー、イッシュ地方タワーオブヘブンなどが挙げられる。

 ここでのイベントの詳細は省かせていただくが、今回見ていくのはここに出現するポケモンが「ゆうれい」と表記される現象、そしてそれを見破るために使用する道具「シルフスコープ」とロケット団の関係についてである。

 

ポケモンタワーと「ゆうれい」

 最上階直前に現れ、強制的に戦闘になる「ゆうれい」の正体はガラガラであり、この個体は捕獲ができず、倒すことで成仏する。「THE ORIGIN」ではロケット団の危険を知らせるため「タチサレ」と発していたことが分かり、人魂のような姿で成仏した。

 この例から、特定のポケモンは死霊の状態のまま、ゴーストタイプに変化することなくある程度活動できるということがわかる。ロケット団に殺されたという怨念の強さが関係していると考えられるが、これはゴーストタイプが生まれるプロセスを考える上での一助となるだろう。

 

 なお、ガラガラ以外に出現する「ゆうれい」の正体はゴース、ゴースト、カラカラである。しかし、ゴースとゴーストはともかく、カラカラに至ってはゴーストタイプですらない。何故これらのポケモンは、ポケモンと認識すらできず正体の分からない幽霊と表示されてしまうのだろうか

 これに対する仮説として、ゴーストの項で述べた「ゴーストタイプポケモンに対する得体の知れなさや恐怖」を挙げたい。ゴーストタイプはポケモンとしての存在意義が曖昧な部分があるため、「タチサレ」と発するポケモンたちをいわゆる「幽霊」(人間霊?)と混同してしまった可能性がある。 

 

 しかし、ガラガラの幽霊が「タチサレ」と言うのはわかるが、それ以外の野生ポケモンも同じ言葉を発するのは何故なのだろうか。これに対しては、

 

 ①幽霊ガラガラの影響が塔全体に及んでいる説

 ②ゴース・ゴーストの呪いやいたずら説 

 

の二つが挙げられる。

 前者は幽霊ガラガラの強い意思や念が塔全域に広がり、各ポケモンが幽霊ガラガラの意思を反映するスピーカーのような役割を果たしていたと考えられる。後者は、ゴースやゴーストのいたずら好きな面が図鑑説明からも確認できるため、人間を怖がらせるための行動や、幽霊ガラガラの真似をしていたと考えられる。

 ゴーストタイプでないカラカラに関しては、ゴース・ゴーストの干渉(憑依?)による影響ともいえる。同じ現象がタワー内のトレーナー(祈祷師)に見られる。彼らは皆何かに取り付かれているような挙動をしているが倒せば正気に戻るので、同様にゴース達に干渉されていたと考えられる。 

 

シルフスコープとロケット団

 

人の目に見えないものを見ることができるスコープ。シルフカンパニー製。

(Let's go ピカチュウ・Let's go イーブイより)

 

 これらの「ゆうれい」を見破るために、シルフスコープという道具が使われた。しかしこの道具は「人の目に見えないものを見る」ことができるものだが、作中ではこのポケモンタワーのイベントでしか用途がない。決して幽霊を見るための道具とは書かれておらず、本来の用途であるか不明な点が気になった。これは一体何を目的に作られた道具なのだろうか。 

 

 シルフスコープの製造元はヤマブキシティシルフカンパニーであるが、この企業に触れる上で避けて通れない背景がある。それはシルフ(の社長)とロケット団の癒着である。

 カントー地方を舞台とした作品では地方中にロケット団の息がかかっていたが、トキワに潜伏したりタマムシのゲームセンターを隠れ蓑にアジトを展開していた一方、ハナダの強盗と並んで大々的なやり口だったのがシルフ本社の占拠である。 

 

 ヤマブキシティでのロケット団は、ジムリーダーのナツメがいたにも関わらず街の四方のゲートを封鎖し、各地に下っ端を配置して堂々と悪事を働いていた。シルフ本社内には下っ端に加えロケット団に加担する研究員も複数おり、シルフから寝返った者がいたことが分かる。

 最上階ではサカキと社長が「大人の話し合い」をしており、サカキを倒すことで社長からマスターボールをもらえる。ここから、ロケット団もといサカキはマスターボールを狙ってシルフを占拠したと推測できる。 

 

 しかし、ロケット団とシルフのつながりはこれだけではない。作中で実際にシルフスコープを手に入れる場所はタマムシにあるロケット団アジトの最奥部、サカキがいた場所だった。また、シルフスコープを使うことになるポケモンタワーにもロケット団がいた。更にいえば、シルフが製造したと言われる人工のポケモン、ポリゴンが入手できるのは地下にロケット団アジトのあるタマムシゲームセンターの景品交換所である。

 

 マスターボールポケモンタワーについては、先人によってフジ老人(フジ博士)とミュウツーに結びつけた考察が既になされている。「ロケット団は最強のポケモンであるミュウツーのことを(恐らくポケモン屋敷の資料から)知り、その捕獲のためにマスターボールを、情報を知るためにフジ老人を狙った」というものである。ハナダで強奪した技マシン「穴を掘る」も、ハナダの洞窟へ潜入するためのものとされている。

 

 このようにロケット団の悪事は概ねミュウツーに繋げることができる。例えばオツキミ山の化石事件は、人の手で復元するポケモンを調べることで同じく人工ポケモンであるミュウツーのデータを得るためと考えられる。先ほど挙げたポリゴンも同様である。

 ところで、ナナシマにもロケット団は潜伏しているが、5のしまで活動していた残党が狙っていたルビーとサファイアはよくわからない。単なる金策であろうか。ナナシマの残党にはまだ解散宣言が伝わっていなかったためこれがサカキの指示によるものだったかは不明だが、独断の行動だとすればジョウト地方で活動していたロケット団の行動と共通点が見いだせる。

 これらの宝石は1のしまのネットワークマシンの動力源であるが、通信交換による進化には特殊な電波が影響すると言われている。またジョウト地方ロケット団はチョウジタウンやラジオ塔で怪電波によるポケモンの強化・洗脳を図っていた。そのため、彼らは電波に関する活動を担った同部隊だったという可能性もありそうだ。 

 

 話が逸れた。シルフスコープに話しを戻そう。

 先行研究を踏まえた上で、もう少し考えてみる。シルフスコープは何を目的に作られたのか。以下の二つが仮説に考えられる。

 

 1.ポケモンタワーに蔓延る「ゆうれい」を突破するため。 

 作中での用途が正しいとする説である。ポケモンタワーの最上階に上がるにはロケット団も同様に「ゆうれい」に行く手を阻まれたと考えられる。

 ロケット団は狩猟の際に逃げ出したガラガラを殺害し、そこに抗議に来たフジ老人をポケモンタワーに拉致した。つまり、ロケット団が初めてポケモンタワーを訪れた時はガラガラはまだ生きており、ゴースやゴースト、カラカラが①のような幽霊ガラガラの影響を受けることはない。「②ゴース・ゴーストの呪いやいたずら説」であった場合でも、ガラガラの真似をしていたという根拠は無効になる。 

 

 そのため、もしポケモンタワーに「ゆうれい」が現れるとするならば、そこにはガラガラ(及びカラカラ)は一切関わっておらず、「タチサレ」という言葉も発せず、単純にゴースやゴーストに対して得体の知れない恐怖を抱いたという説明しかできない。

 しかし、そんなことのためだけにシルフはこの道具を作ったのか?これなら技「みやぶる」で代用できるではないか。またFRLGではナナシマにゴースが出現するが、この個体は「ゆうれい」と表示されることはない。そもそもポケモン研究の権威たるオーキドほどではないにしろ、ミュウツーに関する研究を重ねてきたロケット団が今更ゴーストタイプポケモンの正体を見抜けないことがあるだろうか… 

 このことから、やはりシルフスコープの製造目的は「ゆうれい」を見ることではないと考えられる。 

 

※なお、この一件をミュウツーと結びつけるならばロケット団の目的はあくまでフジ老人なので、カラカラ族の骨はフジ老人をおびき出すための囮、あるいは金策でしかなかったと考えられる。

 

 2.ミュウツーにはミュウのステルス機能が備わっており、それを見破るため。 

 私はこちらの説が有力だと考える。

 

すべてのポケモンの遺伝子をもつという。自由自在に姿を消すことができるので人に近づいてもまったく気づかれない。

ホウエン地方を舞台とする作品の図鑑説明より

 

 ミュウツーはミュウの遺伝子から生まれた存在であるが、ミュウの持つ様々な能力の中に「自由自在に姿を消す」というものがある。この能力をミュウツーも持っているのだとすれば、ハナダの洞窟に潜入しても遭遇することは困難だと想定される。

 そこでロケット団はシルフスコープを狙った、あるいは開発させたのではないだろうか。しかし実際にはその機能を搭載できなかったため、不要とされサカキを倒した後アジトに残されていたのではないか。なお、この場合幽霊を見破る機能が意図されたものかはわからない。

  どうだろう。ミュウツーロケット団の悪事を結びつけて考えた場合、こちらの説の方が自然ではなかろうか。

 

 以上より、

・「ゆうれい」と戦闘できない理由はカントー地方のゴーストタイプに対する得体の知れなさや恐怖によるもの

・「ゆうれい」が「タチサレ」と言う理由はガラガラの思念の影響及びゴーストタイプポケモンのいたずら

ロケット団がシルフスコープを開発させた理由はミュウツーにステルス機能を見破るためであり、幽霊を視認する機能は副産物であった

 

ということが考えられた。

 

※余談

 シルフカンパニーの競合として知られる企業にホウエン地方のデボンコーポレーションがある。どちらの企業もモンスターボールをはじめ様々な道具を製造しているが、デボンの開発した道具に「デボンスコープ」というものがある。

 これは「見えないポケモンに反応して音を出す」道具で、作中では保護色で擬態したカクレオンを見破るために使われた。両者とも見えないポケモンに対して有効な点が共通しているが、デボンスコープが幽霊に、シルフスコープがカクレオンに使えるかは分からない。一方、シルフスコープは「見る」道具であるがデボンスコープは音を出すのみで、道具によって見えるようになるわけではないという違いがある。

 増田氏の発言より各作品の時系列は厳密でないため、どちらが先に作られたかは定かでない。しかし、シルフとデボンが似た道具を作っていることが何か関連しているかもしれない…と当初は考えていたが、シルフスコープがロケット団の特注品であるならばデボンにその情報が入っている可能性は低いので、関連はないのかもしれない。 

 

長くなりましたがこの辺で。次はムウマの考察です。

ゴーストタイプポケモンの考察(妄想)2

 こんにちは。とぱあず(https://twitter.com/topaaaaaaaaz)です。

 前回に引き続きゴーストタイプについて考えたことをつらつら書いていこうと思います。今回はゴーストとゲンガー。

 

 手法として、ポケモンの設定・特徴のソースには図鑑説明と生息地を用います(ポケモンwiki様 https://wiki.ポケモン.com/wiki を活用させていただきました)。図鑑説明は読みやすくするために平仮名表記がなかったバージョンも全文漢字に書き起こし、空白を除きました。

 また、原作ゲームや公式から発表された情報を優先的に論拠としますが、参考までにメディアミックス作品の解釈を用いることもあります。

 

No.93 ゴースト(ガス状ポケモン 

・生息地 

カントーポケモンタワー、イワヤマトンネル、帰らずの穴、8番道路 

ジョウト)サファリゾーン 

シンオウ)森の洋館、戻りの洞窟、 

(カロス)フロストケイブチャンピオンロード、14番道路、19番道路 

(アローラ)スーパーメガやす跡地 

(ガラル)麗か草原、見張り塔跡地、巨人の腰掛け、8番道路 

  

・考察 

 

ピカチュウLet's Go! ピカチュウLet's Go! イーブイ )

なめられると命を吸われる。体が震えて止まらなくなりやがては死に至るという。 

(パール、Y )

ガス状の舌でなめられると魂を取られてしまう。闇に隠れて獲物をねらう。 

・霊や魂が生物になったというゴーストタイプの生態には謎が尽きないが、彼らのエネルギー源も気になるところである。例えばゴーストは「命」「魂」を吸うという記述が多く見られるが、ゲーム内では木の実や料理も与えることができる。

・また、野生のポケモンにはそれぞれ行動の目的(本能)がある。ものを食べて生命維持することや子孫を残すことは基本的な部分だが、殊ゴーストタイプについては目的がはっきりしている気がする。真っ先に思い浮かぶのは生前の未練である。これが原因で成仏できないものが現世に留まっているというイメージがあると思うが、ポケモンになった彼らにもこれが刻みつけられているのだろうか。そういった部分も注目していきたい。 

 

(ダイヤモンド) 

どんなものでもすり抜けられる。壁の中に潜り込んで相手の様子を観察する。

(ムーン )

光におびえ闇夜を好む。夜中も明るい都会では絶滅の危機にあるという。 

・体がガス状である点はゴースと変わらず重さも同じだが、風に飛ばされることはなく暗闇や壁に潜み獲物を待つという習性になった。暗闇を好む記述は多く、都会では絶滅の危機にあるとも。

・ゴーストタイプポケモンが死ぬ(消える?)要因には第一に霊の成仏が考えられるが、明るい場所に晒されるという環境的要因もあることが分かる。吸血鬼などの例があるのでわかりやすい。また、同じガス状ポケモンでも前回取り上げたゴースほどガスの特徴は記述されておらず、何の霊が元になったのかも明らかになっていない。 

 

(銀、ソウルシルバー、ソード )

ガス状の舌でなめられると体の震えが止まらなくなりやがては死にいたるという。 

(プラチナ、ブラック・ホワイト、ブラック2・ホワイト2 )

暗闇に紛れガスの手を伸ばし人の肩を叩くのが好き。触られると震えが止まらない。

・ガスの手で人の肩を叩く、ガスの舌で舐めるとはこれ如何に…ポケパルレやポケリフレではポケモンに触れることができるが、霊体を持つポケモンはすり抜ける描写がある。格闘タイプとノーマルタイプを受け付けないのもこれが理由と思われるが、他のタイプの物理技は普通に当たるし彼ら自身物理技を使うこともできるので、霊体と実体は自在に切り替えられるということだろうか。 

 

(青、リーフグリーン )

ブロックの壁もすり抜けるので異次元空間の住人ではないかと噂になっている。 

カントーでは異次元空間の住人ではないかという噂があるようだが、これはゲンガーのメガシンカにて現実の話となる。また、こうした噂が広まった背景としては、「カントー地方にはゴース族しか存在しない」点が考えられる。一種類しか存在しないタイプということからゴーストタイプという分類に対してポケモンとして、生物としての怪しさや得体の知れなさ、恐ろしさが感じられるのではないか。 

 

・そのような扱いを受けるゴーストタイプだが、これを究めた四天王キクコについても触れて考えてみたい。公式ではないが、清順氏の漫画作品「王者の祭典」(#王者の祭典 【王者の祭典】 第10話 - 清順(トンボ) のマンガ - pixiv)では悪タイプが第2世代から登場したことについて、カリンとキクコに師弟関係の設定を持たせ説明がつけられている。

・そこでは、「ゴーストタイプも悪タイプ同様かつてはポケモンとして認められておらず忌み嫌われていた。しかし、キクコは大学で研究、タイプとして発表、加えリーグでの活躍によって人々に認めさせた」とある。私もこの説を支持したく、一種しか発見されなかったゴーストタイプは当時ポケモンかどうかも怪しい存在だったのではないかと考える。 

 

アルセウス )

 壁をすり抜け何処にでも姿現す恐ろしき悪霊。舌で舐められし者日に日に衰弱し死に至るとの噂。

・こうした視点については、昔の世界であるヒスイ図鑑の説明の「悪霊」という表記からも読み取れる。ところで、Legendsは大昔のシンオウ地方(発売決定当初は400年前とされていた)を描いているが、研究の進度に差がないことに疑問が生じる。これについては、あのヒスイ図鑑はLegendsの主人公がタイムスリップしたことによって研究が進んだ世界線と考えられる。

 

No.94 ゲンガー(シャドーポケモン

・生息地 

シンオウ)森の洋館 

(アローラ)スーパーメガやす跡地 

(ガラル)巨人の帽子 

 

・考察 

 

(銀、ソウルシルバー

命を奪おうと決めた獲物の影に潜り込みじっとチャンスを狙っている。 

(ウルトラムーン) 

自宅にいても危険。部屋の隅にできたわずかな暗がりに潜み獲物を狙っている。 

・分類がゴース、ゴーストとは異なりシャドーポケモンとなった。その名の通り影や暗がりに潜伏・移動することが可能になった。

・行動の目的は「命を奪う」ことと明記されており、ゴーストから進化し更に能動的になった。その理由としては上記で述べたように分類が変わったことが挙げられる。ガス状ポケモンではなくなり気体の身体を捨て、40.5kgという背丈に見合った体重を得たため、地に足つけて自由に移動しやすくなったからであろう。 

 

(ムーン )

人間の命を狙うのはゲンガーは人の成れの果てで道連れをつくるためらしい。 

・命を奪う理由として「人の成れの果て」「道連れにしようとしている」ということが書かれている。注目すべきは「成れの果て」という表現であり、ゴースのように霊が物質に憑依したり、霊がそのまま変化したりするわけではないということになる。

・ミオ図書館で読める本には「昔はひともポケモンも同じだった」とあり、ゴーストタイプにおいては特に人間とポケモンの境界が曖昧であるため、ゲンガーは死霊となることなくポケモンになったとも考えられる。この場合、霊で言う前世、人であった頃の記憶を有しているのかが疑問だが、須く「道連れにするために命を奪う」という習性を持つことから、人間やその命への執着のみしかないのではないか。また、これまで死霊のみについて考えてきたが、人を殺したいという強い思念が生霊になったという説も考えられる。 

 

・野生でも一部出現するが、ゲンガーの主な入手方法は通信交換による進化である。通信交換で進化するポケモンたちは共通点が乏しく、特殊な電気信号の他にどのような理由があるのかは分からない。ゴーストタイプポケモンの個別の出生考察と進化個体の相違、そして孵化により生まれる個体の差も気になるところである。 

 

ピカチュウ、Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ

とつぜん寒気を感じるときゲンガーが近くにいる。もしかして呪いをかけるかもしれない。 

(ダイヤモンド、X )

物陰に姿を隠す。ゲンガーの潜んでいる部屋は温度が5度下がるといわれる。 

・デザイン変更で初期の恐ろしげな顔からいたずら好きな表情を見せるようになったが、人に呪いをかけて喜ぶのはいたずらではすまない。ただ、度々出てくるこの「呪い」について具体的に何をするのかよくわかっていない。まあ十中八九死に至らしめる何かであろう。

・また、周囲の熱を奪うという新たな能力が加わった。これは霊感の作用の一つとしての悪寒や鳥肌ではなく、実際に温度を下げることで寒気を感じさせている。しかし室温5度の差というのは肌で明確に感じられるほどであり、ただいるだけで身体の機能に負担をかけうるという現実的にも恐ろしいポケモンである。 

 

・ゲンガーには有名な都市伝説が存在する。「ゲンガーはピクシーにゴーストが憑依した」というものである。これについては高さや重さが根拠として挙げられている。しかし、図鑑説明を主な論拠として本考察を展開する私は、あくまでゲンガーは先ほど述べた人間の成れの果てだと考えており、ピクシーとゲンガーに関連がないと考えている。

・まずピクシーの図鑑説明には「妖精の仲間」とフェアリータイプが確認される前からその種族についての記載がある。進化前のピッピには踊る際に発生する特殊な磁場や月の石による進化から月から来たのではないかという説もあり、SFチックな謎はあるものの、その由来に人間との関連性は見られない。

・そして、ゲンガーとピクシーに限らず、初代ポケモンのグラフィックにおいてはデザインの類似が多く見られる。モルフォンバタフリー、カラカラ族とガルーラ、引いてはゴローニャとカイリキーに関連性を見いだす意見も存在している。しかし、私はこれらも含めあくまで都市伝説の域を出ず、単にデザインが似ているに過ぎないと考える。なお、なかはしこうようについては明らかなデマであることがわかっているのでここでは触れない。 

 

メガゲンガー

(ムーン) 

メガシンカのエネルギーで覚醒。異次元に潜って攻撃のチャンスをじっと伺っている。 

(ウルトラサン )

すべてのものの命を狙う。主であるトレーナーにさえ呪いをかけようと狙っているぞ。 

メガゲンガーになると絆を結ぶトレーナーに対しても呪いをかけ命を狙っていると書かれている。第三の目が開き異次元にアクセスすることができるようになり、ゴーストの説明に書かれていた噂が現実になった。

メガシンカは闇が深い図鑑説明で有名であるが、メガゲンガーに関しては特に体に負担がかかったり苦しんでいたりする記述はなく、単純にパワーアップしたに留まると見られる。なお異次元の存在はポリゴンZやフーパからも示唆されているが具体的な説明はなく、ウルトラスペースやマボロシの場所などの関連は不明である。 

 

・キョダイマックスゲンガー

(ソード )

呪いのエネルギーに満ちている。巨大な口の向こう側はあの世へと続いているという。 

(シールド) 

命を狙い罠を張る。口の前に立つと大切な人が呼ぶ声が聞こえる。 

・キョダイマックスすると呪いのエネルギーで口が肥大化し、その先はあの世に続いているとされる。「あの世」とはつまり死後の世界であるが、ゴーストタイプを考える上で外せない重要なテーマである。これについては今後深掘りしていこうと考えている。

・また、相手を逃がさない効果の技であるキョダイゲンエイや口の前に立つと大切な人の呼ぶ声がするという記述があるように、キョダイマックスゲンガーは狡猾な手口で罠を張るという極めて邪悪な習性になっている。

 

 

今回はここまでです。次はポケモンタワーのイベントを見てみます。

ゴーストタイプポケモンの考察(妄想)

 はじめまして、とぱあず(https://twitter.com/topaaaaaaaaz)と言います。ゴーストタイプ(特にジュペッタ)とゴンベが好きです。

 ゴーストタイプが好きなので日頃からいろいろと考えてるんですけど、それをまとめて公開する場が欲しいな~と思ったのでブログという形で公開することにしました。

 

 ゴーストタイプポケモンが他のタイプと一線を画す点に、「霊」という死後の存在が生命を持っている、という点があります。これポケモンどころか生物学的にめちゃめちゃ謎だと思うんですが、ゴーストタイプは初代の頃から存在してます。タイプ分類法を発表したのはオーキド博士ですが、これに対してなんの疑問もなかったんでしょうか、、?

 だって一度死んでるのに生きてるんですよ?興味深すぎませんかね??もっと専門的に研究すべきじゃないですか???

 ということで、研究とまではいかなくてもその最大の謎かつ最大のロマンに少しでも迫ってみたい!というのがこの記事の内容です。考察というほど立派なものではないですが、、手始めに今回はゴースを考えてみます。

 

 手法として、ポケモンの設定・特徴のソースには図鑑説明と生息地を用います(ポケモンwikihttps://wiki.ポケモン.com/wiki を活用させていただきました)。図鑑説明は読みやすくするために平仮名表記がなかったバージョンも全文漢字に書き起こし、空白を除きました。

 また、原作ゲームや公式から発表された情報を優先的に論拠としますが、参考までにメディアミックス作品の解釈を用いることもあります。

 

 それではいってみましょう。 

 

No.92 ゴース(ガス状ポケモン 


・生息地
(マックスレイドバトルは含まない) 

カントーポケモンタワー、帰らずの穴 

ジョウトマダツボミの塔、スズの塔、サファリゾーン、31・32・36番道路 

シンオウ)森の洋館、ロストタワー、ハクタイの森、209番道路 

(イッシュ)ホワイトフォレスト 

(アローラ)ハウオリ霊園、メモリアルヒル 

(ガラル)見張り塔跡地、ミロカロ湖、巨人の腰掛け、ナックル丘陵 

  

・考察 

(赤・緑、ファイアレッド )

薄いガス状の生命体。ガスに包まれるとインド象も2秒で倒れる。

アルセウス )

 ガス状の生命体ゆえ掴みどころなし。体の一部を吸い込めばたちまち気絶する毒性ゆえ極めて危険。 

・図鑑説明により、あくまでもゴーストタイプのポケモンは霊の要素を持った「生命体」であることが裏付けられた。 

 

(ウルトラサン) 

墓場で発生するガスに怨念が宿るうちやがてポケモンになったといわれている。  

(ウルトラムーン) 

身体の95%は毒ガス。残りの 5%は毒ガスで死んだ者の魂だといわれる。

・死んだ「者」という記述から、人間の死霊が元であり、怨念がガスに憑依して誕生したポケモンだといえる。 

 

(銀、ソウルシルバーX

ガスでできた薄い体はどんな大きさの相手も包みこみ息の根を止める。 

(クリスタル

ガス状の体でまとわりつき獲物の皮膚から少しずつ毒を送り込んで弱らせる。 

・毒性についての記述が多く、インド象を2秒で倒す話はあまりにも有名。気体であることから体は伸縮自在で、包んで窒息させるほか皮膚から毒を送り込むこともできる。

 

(金、ハートゴールド、シールド

薄いガスのような体でどこにでも忍び込むが風が吹くと吹き飛ばされる。 

(ルビー・サファイア・エメラルド、オメガルビーアルファサファイア

強風を受けるとガス状の体はみるみる吹き飛ばされ小さくなってしまう。風を避けたゴースが軒下に集まる。 

・重さは0.1kgと大変軽く、風に飛ばされるという記述も多い。風のない軒下や廃墟、塔に集まる習性があり、そこが主な生息地である。 

 

ピカチュウLet's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ

古くなって誰も住まなくなった建物に発生するらしい。形は曖昧でガスのよう。

(サン )

廃墟になった建物に怪しい光が灯っていたらそこにゴースが潜んでいる。 

・生まれる場所も廃墟。通俗的な霊について言われる前世の執着や未練を加味すれば、生前毒ガスによって死亡した場所に棲んでいると考えられる。 

 

・では死亡した原因の毒ガスとはなんだったのか。毒ガスは大きく分けると天然由来と化学兵器がある。天然由来は火山ガスや燃焼ガスが挙げられる。まず火山であるが、カントー地方にはグレン島がある。しかし、ゴースはポケモンタワーにしか生息しない。燃焼ガスについては火事で亡くなった者が考えられるが、元となる死霊は「怨念」であるため、誰かに恨みを持っていることを考えれば自然災害による死亡では誕生しにくい。となれば放火や化学兵器、、?不穏、、、

 

・兵器と出てきたが、原作で銃火器の描写は記憶にないものの、ポケモンの世界には爆弾(ギンガ爆弾や技名)や戦闘機(ガブリアス図鑑説明)の概念は存在する。また、マチスは「戦争で生き延びた」という発言をしており、現代にも世界のどこかで戦争が起きていることは明らかである。そこで毒ガスをはじめとした化学兵器も使われている可能性も十分にある。あるのだが、、、ふ、不穏、、、、、 

 

・一方で、ウルトラサンの説明では墓場で発生するガスが由来だともされている。これは埋葬され腐敗した死体から発生するメタンガス的なあれだろうか。墓地はあっても死の直接的な描写を避けているポケモン世界では地方によって葬送の習慣がどうなっているかは分からない。しかし、例えばミイラの特性を持つデスカーンが野生で登場するイッシュ地方は土葬が主流(だった)といえるかもしれない。まあゴースはイッシュにはほぼ出現しないのだが。

 

 

 こんな感じです。霊魂や怨念を由来とするゴーストタイプには、生前の執着や何に憑依したかなど、それぞれのポケモンとしての出生のルーツが存在します。この物語性を帯びたバックグラウンドが、彼らの魅力の一つであると私は考えています。

 ほら、ゴーストタイプポケモンの二次創作漫画とか小説ってエモいじゃないですか。そういうことです。

  Wordに書き殴ってたメモを少しは見やすく推敲したつもりですが、気に入っていただければ幸いです。今のところ第3世代までストックがあるので、気が向いたらポチポチ上げてこうと思います。それでは次回、ゴーストの記事でお会いしましょう。

 

 

 

 ポケスペのゴース回怖かったよね。アーボックの断面とか