ゴーストタイプポケモンの考察(妄想)2

 こんにちは。とぱあず(https://twitter.com/topaaaaaaaaz)です。

 前回に引き続きゴーストタイプについて考えたことをつらつら書いていこうと思います。今回はゴーストとゲンガー。

 

 手法として、ポケモンの設定・特徴のソースには図鑑説明と生息地を用います(ポケモンwiki様 https://wiki.ポケモン.com/wiki を活用させていただきました)。図鑑説明は読みやすくするために平仮名表記がなかったバージョンも全文漢字に書き起こし、空白を除きました。

 また、原作ゲームや公式から発表された情報を優先的に論拠としますが、参考までにメディアミックス作品の解釈を用いることもあります。

 

No.93 ゴースト(ガス状ポケモン 

・生息地 

カントーポケモンタワー、イワヤマトンネル、帰らずの穴、8番道路 

ジョウト)サファリゾーン 

シンオウ)森の洋館、戻りの洞窟、 

(カロス)フロストケイブチャンピオンロード、14番道路、19番道路 

(アローラ)スーパーメガやす跡地 

(ガラル)麗か草原、見張り塔跡地、巨人の腰掛け、8番道路 

  

・考察 

 

ピカチュウLet's Go! ピカチュウLet's Go! イーブイ )

なめられると命を吸われる。体が震えて止まらなくなりやがては死に至るという。 

(パール、Y )

ガス状の舌でなめられると魂を取られてしまう。闇に隠れて獲物をねらう。 

・霊や魂が生物になったというゴーストタイプの生態には謎が尽きないが、彼らのエネルギー源も気になるところである。例えばゴーストは「命」「魂」を吸うという記述が多く見られるが、ゲーム内では木の実や料理も与えることができる。

・また、野生のポケモンにはそれぞれ行動の目的(本能)がある。ものを食べて生命維持することや子孫を残すことは基本的な部分だが、殊ゴーストタイプについては目的がはっきりしている気がする。真っ先に思い浮かぶのは生前の未練である。これが原因で成仏できないものが現世に留まっているというイメージがあると思うが、ポケモンになった彼らにもこれが刻みつけられているのだろうか。そういった部分も注目していきたい。 

 

(ダイヤモンド) 

どんなものでもすり抜けられる。壁の中に潜り込んで相手の様子を観察する。

(ムーン )

光におびえ闇夜を好む。夜中も明るい都会では絶滅の危機にあるという。 

・体がガス状である点はゴースと変わらず重さも同じだが、風に飛ばされることはなく暗闇や壁に潜み獲物を待つという習性になった。暗闇を好む記述は多く、都会では絶滅の危機にあるとも。

・ゴーストタイプポケモンが死ぬ(消える?)要因には第一に霊の成仏が考えられるが、明るい場所に晒されるという環境的要因もあることが分かる。吸血鬼などの例があるのでわかりやすい。また、同じガス状ポケモンでも前回取り上げたゴースほどガスの特徴は記述されておらず、何の霊が元になったのかも明らかになっていない。 

 

(銀、ソウルシルバー、ソード )

ガス状の舌でなめられると体の震えが止まらなくなりやがては死にいたるという。 

(プラチナ、ブラック・ホワイト、ブラック2・ホワイト2 )

暗闇に紛れガスの手を伸ばし人の肩を叩くのが好き。触られると震えが止まらない。

・ガスの手で人の肩を叩く、ガスの舌で舐めるとはこれ如何に…ポケパルレやポケリフレではポケモンに触れることができるが、霊体を持つポケモンはすり抜ける描写がある。格闘タイプとノーマルタイプを受け付けないのもこれが理由と思われるが、他のタイプの物理技は普通に当たるし彼ら自身物理技を使うこともできるので、霊体と実体は自在に切り替えられるということだろうか。 

 

(青、リーフグリーン )

ブロックの壁もすり抜けるので異次元空間の住人ではないかと噂になっている。 

カントーでは異次元空間の住人ではないかという噂があるようだが、これはゲンガーのメガシンカにて現実の話となる。また、こうした噂が広まった背景としては、「カントー地方にはゴース族しか存在しない」点が考えられる。一種類しか存在しないタイプということからゴーストタイプという分類に対してポケモンとして、生物としての怪しさや得体の知れなさ、恐ろしさが感じられるのではないか。 

 

・そのような扱いを受けるゴーストタイプだが、これを究めた四天王キクコについても触れて考えてみたい。公式ではないが、清順氏の漫画作品「王者の祭典」(#王者の祭典 【王者の祭典】 第10話 - 清順(トンボ) のマンガ - pixiv)では悪タイプが第2世代から登場したことについて、カリンとキクコに師弟関係の設定を持たせ説明がつけられている。

・そこでは、「ゴーストタイプも悪タイプ同様かつてはポケモンとして認められておらず忌み嫌われていた。しかし、キクコは大学で研究、タイプとして発表、加えリーグでの活躍によって人々に認めさせた」とある。私もこの説を支持したく、一種しか発見されなかったゴーストタイプは当時ポケモンかどうかも怪しい存在だったのではないかと考える。 

 

アルセウス )

 壁をすり抜け何処にでも姿現す恐ろしき悪霊。舌で舐められし者日に日に衰弱し死に至るとの噂。

・こうした視点については、昔の世界であるヒスイ図鑑の説明の「悪霊」という表記からも読み取れる。ところで、Legendsは大昔のシンオウ地方(発売決定当初は400年前とされていた)を描いているが、研究の進度に差がないことに疑問が生じる。これについては、あのヒスイ図鑑はLegendsの主人公がタイムスリップしたことによって研究が進んだ世界線と考えられる。

 

No.94 ゲンガー(シャドーポケモン

・生息地 

シンオウ)森の洋館 

(アローラ)スーパーメガやす跡地 

(ガラル)巨人の帽子 

 

・考察 

 

(銀、ソウルシルバー

命を奪おうと決めた獲物の影に潜り込みじっとチャンスを狙っている。 

(ウルトラムーン) 

自宅にいても危険。部屋の隅にできたわずかな暗がりに潜み獲物を狙っている。 

・分類がゴース、ゴーストとは異なりシャドーポケモンとなった。その名の通り影や暗がりに潜伏・移動することが可能になった。

・行動の目的は「命を奪う」ことと明記されており、ゴーストから進化し更に能動的になった。その理由としては上記で述べたように分類が変わったことが挙げられる。ガス状ポケモンではなくなり気体の身体を捨て、40.5kgという背丈に見合った体重を得たため、地に足つけて自由に移動しやすくなったからであろう。 

 

(ムーン )

人間の命を狙うのはゲンガーは人の成れの果てで道連れをつくるためらしい。 

・命を奪う理由として「人の成れの果て」「道連れにしようとしている」ということが書かれている。注目すべきは「成れの果て」という表現であり、ゴースのように霊が物質に憑依したり、霊がそのまま変化したりするわけではないということになる。

・ミオ図書館で読める本には「昔はひともポケモンも同じだった」とあり、ゴーストタイプにおいては特に人間とポケモンの境界が曖昧であるため、ゲンガーは死霊となることなくポケモンになったとも考えられる。この場合、霊で言う前世、人であった頃の記憶を有しているのかが疑問だが、須く「道連れにするために命を奪う」という習性を持つことから、人間やその命への執着のみしかないのではないか。また、これまで死霊のみについて考えてきたが、人を殺したいという強い思念が生霊になったという説も考えられる。 

 

・野生でも一部出現するが、ゲンガーの主な入手方法は通信交換による進化である。通信交換で進化するポケモンたちは共通点が乏しく、特殊な電気信号の他にどのような理由があるのかは分からない。ゴーストタイプポケモンの個別の出生考察と進化個体の相違、そして孵化により生まれる個体の差も気になるところである。 

 

ピカチュウ、Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ

とつぜん寒気を感じるときゲンガーが近くにいる。もしかして呪いをかけるかもしれない。 

(ダイヤモンド、X )

物陰に姿を隠す。ゲンガーの潜んでいる部屋は温度が5度下がるといわれる。 

・デザイン変更で初期の恐ろしげな顔からいたずら好きな表情を見せるようになったが、人に呪いをかけて喜ぶのはいたずらではすまない。ただ、度々出てくるこの「呪い」について具体的に何をするのかよくわかっていない。まあ十中八九死に至らしめる何かであろう。

・また、周囲の熱を奪うという新たな能力が加わった。これは霊感の作用の一つとしての悪寒や鳥肌ではなく、実際に温度を下げることで寒気を感じさせている。しかし室温5度の差というのは肌で明確に感じられるほどであり、ただいるだけで身体の機能に負担をかけうるという現実的にも恐ろしいポケモンである。 

 

・ゲンガーには有名な都市伝説が存在する。「ゲンガーはピクシーにゴーストが憑依した」というものである。これについては高さや重さが根拠として挙げられている。しかし、図鑑説明を主な論拠として本考察を展開する私は、あくまでゲンガーは先ほど述べた人間の成れの果てだと考えており、ピクシーとゲンガーに関連がないと考えている。

・まずピクシーの図鑑説明には「妖精の仲間」とフェアリータイプが確認される前からその種族についての記載がある。進化前のピッピには踊る際に発生する特殊な磁場や月の石による進化から月から来たのではないかという説もあり、SFチックな謎はあるものの、その由来に人間との関連性は見られない。

・そして、ゲンガーとピクシーに限らず、初代ポケモンのグラフィックにおいてはデザインの類似が多く見られる。モルフォンバタフリー、カラカラ族とガルーラ、引いてはゴローニャとカイリキーに関連性を見いだす意見も存在している。しかし、私はこれらも含めあくまで都市伝説の域を出ず、単にデザインが似ているに過ぎないと考える。なお、なかはしこうようについては明らかなデマであることがわかっているのでここでは触れない。 

 

メガゲンガー

(ムーン) 

メガシンカのエネルギーで覚醒。異次元に潜って攻撃のチャンスをじっと伺っている。 

(ウルトラサン )

すべてのものの命を狙う。主であるトレーナーにさえ呪いをかけようと狙っているぞ。 

メガゲンガーになると絆を結ぶトレーナーに対しても呪いをかけ命を狙っていると書かれている。第三の目が開き異次元にアクセスすることができるようになり、ゴーストの説明に書かれていた噂が現実になった。

メガシンカは闇が深い図鑑説明で有名であるが、メガゲンガーに関しては特に体に負担がかかったり苦しんでいたりする記述はなく、単純にパワーアップしたに留まると見られる。なお異次元の存在はポリゴンZやフーパからも示唆されているが具体的な説明はなく、ウルトラスペースやマボロシの場所などの関連は不明である。 

 

・キョダイマックスゲンガー

(ソード )

呪いのエネルギーに満ちている。巨大な口の向こう側はあの世へと続いているという。 

(シールド) 

命を狙い罠を張る。口の前に立つと大切な人が呼ぶ声が聞こえる。 

・キョダイマックスすると呪いのエネルギーで口が肥大化し、その先はあの世に続いているとされる。「あの世」とはつまり死後の世界であるが、ゴーストタイプを考える上で外せない重要なテーマである。これについては今後深掘りしていこうと考えている。

・また、相手を逃がさない効果の技であるキョダイゲンエイや口の前に立つと大切な人の呼ぶ声がするという記述があるように、キョダイマックスゲンガーは狡猾な手口で罠を張るという極めて邪悪な習性になっている。

 

 

今回はここまでです。次はポケモンタワーのイベントを見てみます。